EURO2012は現地時間6月8日に開幕し、グループAの2試合が行なわれましたが、これを前にBEUC(欧州消費者機構)が複数の大会公式ユニフォームから鉛やニッケルなど有害物質が確認されたとして、警告していたことが分かりました。
EU加盟国のほか、欧州各国における消費者団体が加盟するBEUCは6月5日にプレスリリースを発表しています。イタリア、スペイン、ポルトガルの加盟団体がユニフォーム9枚(ポーランド、スペイン、ドイツ、ロシア、ウクライナ、イタリア、フランス、オランダ、ポルトガル)を検査したところ、そのすべてから人体に有害なレベルの化学物質が確認され、うち6枚(スペイン、ドイツ、ウクライナ、ロシア、フランス、イタリア)から鉛が確認されたというのです。
BEUCはそのほか、ホスト国ポーランド代表のユニフォームから、法定基準を超える量の有機スズ化合物が検出されたと報告しました。汗による臭いを防ぐために使用されていると思われますが、神経系に有毒であるため、販売を取りやめるよう求めています。
同機構はさらに、スペイン代表とドイツ代表のユニフォームから検出された鉛の量は、子ども向けの製品として推奨される基準を超えていると発表しました。また、スペイン代表とイタリア代表のユニフォームからは内分泌かく乱物質であるノニルフェノール、ポルトガル代表とオランダ代表のユニフォームからはニッケルが検出されたと述べたのです。ニッケルの過剰摂取は呼吸困難を引き起こす可能性があります。
「アディダス」社は、事前の検査で一部のユニフォームから化学物質が検出されたものの、法定基準を超えるものではないとコメントしています。スペインの消費者団体「OCU」は、洗濯してから着るよう勧めています。
「プーマ」社は、同社のユニフォームがエコテックス規格100(繊維の全加工段階での原料、半製品、最終製品に適用される世界的に統一された試験・認証システム)に合格していると述べていますが、念のためさらに検査に回すとしています。
心配ですね。こんな問題が起こるとは思っていませんでした。
選手も不安ではないでしょうか?